2011年12月20日火曜日

岡本太郎「美しく怒れ」を読んだ

以下、みじかい所感です。


・彼が本書の中で「怒る」のは、一個人や歴史の一時点にではなく、組織であり、社会の潮流に対してである。そのことが、生きてエネルギーを発し、生きて歴史を形成するものとしての人間存在についての重要な示唆を含んでいるように思える。

・「ふくらみ」という言葉を多用している。それも、形而下的な、形の上での「膨らみ」ではなく、形而上的な意味を語ろうとする文脈で用いているのが特徴的であった。それは肉体という器を飛び出していく自分自身そのものの「ふくらみ」である。

・強く感じられたのは、彼の語る幅である。動物、自然への畏敬や絵を描くということに対する観念や、はたまた政治的な問題に対しても、意見を持ち、提案し、怒っている。我々皆が自然に生まれた人間なのだから、自然に対して、あるいは人間が作ったものに対してすべからく意見できるのは当然のことだと実感した。

・何に対しても彼の怒りには一本の筋が通っている。そのことがここまで彼の文書を魅力の深いものにしている。と同時に、一本の筋が様々の分野に光を反射して、幾つもの彩りをもって表われている。語ることは面白いと感じた。

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